Over Boost !?　サイドフック式『ファルコン』　- Falcon -

日本ゴム銃射撃協会の公式種目コインペンドラム（以下:CP）
にのみ使用する専用の銃、『ファルコン』が完成しました。

サイドフック（横掛け）式の銃は、発射弾がフリスビーのように横回転し、
標的に当たる面積が大きくなることから、CPという競技に有効です。
銃身も短いためコインを激しく揺らさず、標的追尾がわりと楽なのも利点。
反面、必中の精度が求められる他の2種目、MBとFSには不向きなので、
ゴム銃愛好家の中ではCP専用銃として、横掛け式を使用する方も多いのです。
偉大なる先人達が生み出した知恵を拝借し、僕も作らせて頂きました(^^ゞ

Falcon ──　隼（ハヤブサ）
その鳥は飛翔速度を活かし、空中でダイナミックな狩りをする。
宙吊りのコインを高速で射止める為に生まれたこの銃は、
そんなゴム銃界の“ハヤブサ”となり得ることができるのか？

■主要諸元
瞬間解放式単発銃
サイドフック（横掛け）方式
重量：約200g
銃全長：235mm
銃身長：155mm
使用素材：
　・アルミ（フレーム類）
　・ステンレス（トリガー・フック）
　・MDF板（グリップ）

■機関部の仕組み
　ゴムの力が掛かったホールドフックを抑えているトリガーを、3mmほど引くことで発射。
　トリガーとホールドフックの復帰は別々のバネが担います。（トリガー用は板バネを使用。）

■組立完成図

　横掛け式はホールドフックの回転軸が縦になるので、側面図だけでは描き表せず設計がちょっと複雑。でも仕組みそのものはとてもシンプルです。

■パーツ構成図

70mm幅のアルミ板を使用し、複雑な貼り合わせのない単純構造にし、パーツ数やビスの数を減らしました。

■フリスビー飛行の原理
　ゴムが輪を描き横回転しながら飛んでいくのは、銃先端部でゴムがくの字に折れ曲がっているからだと思います。
銃身のラインどおり真っ直ぐ弾を飛ばすには、ゴムの折れ曲がり具合、つまりピンフックの位置取りが重要ではないかと。

■非シンメトリー構造
　右利きの自分用に、銃の左側がゴムを掛ける部分となっています。反対の右側は画像のとおり。ホールドフックを収めるフレームパーツは薄く小さく、復帰バネも露出しています。

■グリップ形状
　グリップの加工だけは図面に頼れず、実際に握った感覚を確かめながら、削り出しています。今作はサムレストをやや深めに取りました。
　ムダ機能ですが、この銃は軽さ・重心の位置ともに、指でクルクル回すガンプレイがとてもやり易いですｗ

■プロトタイプの存在
　製作実績のない横掛け式を作るにあたり、試作型が重要な役割を果たしました。トライアルに基づき改良を施したのが正規版。でも試作機もなかなかどうして、正規版に引けを取らない性能です。しかもパーツ組み換えで左利き用にもなるユニバーサルデザイン。

■実戦投入の前に・・・