Over Boost !?　『ストライクディンゴ』

中でも精度と威力を高める為、銃身をデフォルトより延ばして作る人が結構多かった。
子供にも扱いやすい銃身長に、物足りなさを感じたコアユーザーならではのカスタム。

しかしこれは作者的には不本意だった。銃身長を変えるとデザインが狂うから。
銃身と斜めに交わるフレームの端部が先端で揃わないとたちまちカッコ悪くなる。

そこで、こうしたフレキシビリティーの欠くデザインを見直し、
「カッコ良さを損なわず銃身長を意のままに選んで作れる」
最新鋭機を投入する運びとなった。

『ストライクディンゴ』

S T R I K E　D I N G O

競技ユースにも応える精度と洗練されたフォルムを纏ってアイツが帰ってきた。

▽

■主要諸元
瞬間解放式単発銃
銃身長:140～270mm　銃全長:銃身長＋60mm
銃全高:120mm　重量:銃身長×7g＋100g

《参考》銃身長22cmの場合：全長280mm 重量254g

■機関部の仕組み
機関部の仕組みは『ディンゴ』と共通。
トリガーが直にホールドフックを制御する単純構造。
発射後、ホールドフックが復帰しない場合には、手動でテール部分を押し込んでから、次弾を装填する。

■組立完成図
印刷用PDFファイル⇒【ストライクディンゴ図面１】

推奨使用素材：
　・アルミフラットバー 3mm厚 30mm幅（フレーム・他）
　　材料の最少必要長＝銃身長×3cm＋30cm
　　例）銃身長20cmで長さ90cmほど使用　
　・MDF板（または木材各種）12mm厚（グリップ）
　　

■パーツ構成図
印刷用PDFファイル⇒【ストライクディンゴ図面２】

A4用紙1枚分の図面で銃身長14cm～27cmまで作れるようになっています。切断線と穴位置をお間違いなきよう注意（色分けしてあります）。

図中にトリガーが２つありますが、使うのはどちらかお好みで1つ。ホールドフックが4つある件は後述。

■Let's D.I.Y.!
こちらにディンゴを金ノコなどで作る方法やポイントが記してあります。製作の際はご参考下さい↓
【手軽な工具でメタル輪ゴム銃製作】
←画像はディンゴ(STタイプ)切断後の全パーツ。

　ちなみに今作はディンゴ(HGタイプ)より若干難易度がアップしています。フレームAとBの継ぎ目がピタッと合うよう削り合わせを慎重に！デザインの要所です。

■検証！銃身長とフック高の関係
　板の先端に切り込みを入れて作るタイプの銃身の場合、後部のホールドフックから放たれた輪ゴムが、先端のホールドグルーブに向かい、銃身上端に接触し、その摩擦抵抗を受けながら収縮していき、射出される。
　この弾道に影響を及ぼす良からぬ抵抗を軽減するため、ホールドフックが輪ゴムを開放する地点を銃身より少し高めに設定し、接触しにくくするのが一般的。ただし高過ぎても、銃身に対し角度がきつくなり逆効果になることも。

　というわけで、ちょうど良い数値を求め実験開始。
用意したのは、なるべく均一に作った『ストライクディンゴ』銃身長14cm、18cm、22cm、26cmの４挺。と、フック高(※)が
+1mm、+2mm、+3mm、+4mmの４つのホールドフック。
※ホールドフックの解放点が銃身上端より何mm高いかの数値。
全通りの組み合わせで銃を万力固定しMBとFSをやってみた。

　結果（右表）は一概に判断できない部分も多くあるが、銃身を長くするほど、フック高も高くした方が良さそう。…ってことより、やっぱり銃身は長い方がよく当たるようだ。それに仕上げ調整を行わないと競技で使えるレベルには至らないって事も解った。FS酷し！この結果に、むしろ短い銃身の競技用銃を作ってみたくなる天邪鬼な自分ｗ

競技者からお子様まで幅広いユーザー層を取り込むべく
好みの長さで作れるようになったディンゴ。